賃貸住宅にはない持ち家のメリット

賃貸住宅には賃料が、持ち家には住宅ローンの返済が毎月かかってきますが、両者には明確な違いがあります。賃料は掛け捨てですが、住宅ローンは持ち家を購入するための融資を返済していくための費用です。35年など借り入れ期間が終了すれば返済は終わり、持ち家は資産となります。持ち家を売れば、まとまった費用も得られます。

近年はインフレ傾向にあり、不動産価格も大きく高騰しているため、持ち家は数年後、購入時を上回る資産価値を有している可能性もあります。売却時に価値が半分になったとしても、毎月支払っていた返済額の半分の負担で住めていたことになります。

賃料10万円の家と住宅ローンの毎月の返済額が10万円の家では、基本的に「グレード」が大きく異なります。グレードとは、家の広さや設備、建材などの質です。月々の費用が同じ場合、持ち家のほうが総じて広く、キッチン、浴室、トイレ、洗面化粧台や壁紙、フローリングなどのグレードが高い傾向にあります。

加えて、持ち家は賃貸住宅と比べると総じて遮音性能や省エネ性能も高いため、快適に過ごすことができ、光熱費の削減にも期待できます。たとえば、賃貸なら1LDKのユニットバスの家にしか住めなかったとしても、持ち家なら3LDKかつトイレ・バス別でシステムキッチンのある住まいが手に入る可能性があります。

会社からの補助などを除き、基本的に家賃には助成や減税制度はありません。一方、住宅ローンを組めば「住宅ローン減税」を受けることができます。（※広さや年収などの要件あり）中古住宅の住宅ローン減税の借り入れ上限額は2,000万円。控除率は0.7％で、控除期間は10年です。10年間で受けられる控除額は、最大140万円にもおよびます。

その他、持ち家であればリフォーム補助金やリフォーム減税といった制度も利用できます。