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土地選びから住まいを取得するメリット・デメリット

住まいの選択肢は「マンション」と「一戸建て」に大別されますが、一戸建てについては土地から選び、オーダーメイドの住まいをつくることも可能です。土地も建物も自分で選んで決めていけば満足度が高い住まいが手に入りやすい一方、費用や手間を考えると、必ずしもメリットばかりとはいえません。

土地選びから住まいを取得するメリット

1.自分の希望・理想の家づくりができる

土地選びから住まいづくりを始めることで、既存の住宅にはないオリジナリティ溢れる住まいや自分の希望・理想を詰め込んだ住まいになりやすいといえるでしょう。家をつくる過程も楽しめます。

2.家づくりの工程までチェックできる

分譲住宅や中古住宅は、基本的に家づくりの工程まで見ることはできないため、壁の中や基礎の部分までしっかり施工されているか確認することはできません。一方、土地選びから住まいづくりをすれば、見えない部分も自分の目でチェックできます。

3.土地の状況を確認したうえで建築できる

既存の住宅を取得する場合は、土地の状況まで正確に把握することはできません。地盤の強さや地中埋設物の存在が気になっても、調査資料がなければ確認することも難しいといえるでしょう。一方、土地から取得すれば、これらの調査が可能です。

4.予算を調整しやすい

土地選びからの住まいづくりとなると、取得費は立地や土地の広さ、ハウスメーカー、プランなどで決まります。すべて自分たちが選んでいくもので金額が決まるため、予算の調整がしやすくなります。

5.性能・品質を追求できる

耐震性や断熱性などの性能、建築技術は、日々、進歩しています。とはいえ、分譲住宅で「耐震性能も品質も最上級」というのは稀です。注文住宅なら、費用をかければ性能やクオリティにこだわり尽くした家を建てることも可能です。

土地選びから住まいを取得するデメリット

1.取得費が高額になりがち

土地から選べば予算が調整しやすいとはいえ、やはり同様の条件の分譲住宅や中古住宅と比べると、取得費は高額になりやすいといえるでしょう。また、こだわればこだわり尽くせてしまうことから、予算オーバーになってしまうことも決して少なくありません。

取得費を抑えるには?

場所も建物も最高のものが取得できるのが一番ですが、注文住宅は建物が高額な分、立地や広さを調整する必要もあるかもしれません。また、ハウスメーカーや建築プランを考慮せずに土地を選んでしまうと予算を超過してしまう可能性が高くなるため、土地選びと建築プランの検討は同時並行で行いましょう。

2.入居するまでに時間がかかる

分譲住宅や中古住宅は、早ければ契約後、数週間から1ヶ月程度で入居可能です。しかし、土地選びから家づくりをするとなると、入居までに半年や1年、それ以上かかってしまうことも少なくありません。

できる限り早く入居するには?

土地を取得し、家を建ててから入居する以上、最低限、必要な期間はあります。その中でできる限り早く入居するには、スムーズに土地やプランを決める必要があります。とはいえ、せっかくの注文住宅です。できれば検討時間を短くするのではなく、早めに動き出すことで希望する時期までに入居できるよう努めましょう。

3.支払いスケジュールが煩雑

土地を購入して住まいを建てる場合は、まず土地の決済をし、ハウスメーカーに契約金を支払ってプランを決めていき、着工後は着工・上棟・引き渡しの3回に分けて建物の費用を支払うのが一般的です。分譲住宅や中古住宅のように、支払い・決済のスケジュールは明瞭ではありません。

どうやって支払えばいいの?

建物の決済までにかかる土地の手付金・残代金、建物の契約金、着工金、上棟金を自己資金で支払えれば問題ありませんが、自己資金が不足する場合は「つなぎ融資」を受けることも可能です。つなぎ融資とは、建物の決済時に住宅ローンを融資してもらうまでの期間をつなぐための融資です。ただし、基本的に手付金や契約金、諸費用などは別途、用意しておく必要があります。

4.決めることがたくさんある

土地を選び、注文住宅を建てるまでには、時間がかかるだけでなく、決めることも膨大です。一つひとつ決めていくことが楽しいということもありますが、間取りや設備、建具の色など大きなことだけでなく、すべての居室の照明や壁紙、カーテンレールなど細かな部分まで決めていく過程では一定の苦労も伴います。

スムーズ土地や建築プランを決めるには?

土地選びと住まいづくりは「決断」の繰り返しです。漠然とした理想だけがある状態だと、途中で夫婦や家族の意見が合わなくなったり、決断できなくなったりすることにもなりかねません。まずは、検討している街やモデルハウス、ショールームなどを巡り、家族間で意見を擦り合わせておくことが何より大切です。

5.理想と現実が異なることも

自分ですべてを決められる土地選びからの家づくりは、良くも悪くも「自由」です。思い描く理想は実現しやすい一方で、理想の実現を優先した結果、たとえば生活動線が悪くなったり、主張が強いデザインに仕上がってしまったりすることも起こりかねません。

住みやすい家をつくるには?

土地探しも建築プランも自由ではあるものの、プロの意見にも積極的に耳を傾けましょう。たとえば、土地選びでは場所や価格が満足のいくものであっても、日照や通風、資産価値の維持といった面では最適とはいえない場合もあります。土地選び・家づくりを主導していくのは買主様・施主様ですが、不動産流通や建築のプロの意見を取り入れることで、理想を実現しつつも、住みやすく、資産価値も維持しやすい家が手に入るはずです。

後悔のない住まい選びを

土地選びからの家づくりは、理想を実現しやすい一方で、既存住宅のように完成したものを見ずに購入することになるため、失敗や後悔も少なくありません。家づくりには、時間も手間もかかります。住まいに求めることを整理しながら、分譲住宅や中古住宅、マンションなど、その他の選択肢も併せて検討してみましょう。